塩田潮 公式WEBサイト

  「賢明な国民」の「絶妙の判定」／審議開始から国民投票までの時間／天皇の「生前退位」と憲法／安倍晋三の「改憲政戦」

  政策は祖父似、性格は父似／獄中で知った新憲法施行／憲法改正で政界再編を狙う／済よりも外交や治安を／保改定は歴史が判断してくれる／平和憲法を守る」と佐藤栄作／岸の退陣勧告と「角福戦争」／「もう一人の祖父」安倍寛／リンスメロンの反骨精神／「晋三さんは剛直で一直線です」／政治家に努力賞はない

  憲法改正案を下地から書く／守合同の舞台裏／「改憲が党是」はやや誇張／戦後保守政治の四つの潮流／歴代首相に受け継がれた憲法運用論／「戦後のタブー」に挑む中曽根／中曽根と宮沢の憲法論争／「改憲的護憲論」と「護憲的改憲論」

  在任中は憲法改正には手を付けない／泉の「神学論争はやめよう」／結党五十年に自民党の改憲案を／念派と現実派の対立／影を落とした郵政民営化／「和をもって貴しとせず」／小泉流「実用的改憲論」／「日本国憲法改正草案」発表／「改正草案」は公明党に配慮した／民党の改正草案は中身が熟していない

  在任中は憲法改正には手を付けない／泉の「神学論争はやめよう」／結党五十年に自民党の改憲案を／念派と現実派の対立／影を落とした郵政民営化／「和をもって貴しとせず」／小泉流「実用的改憲論」／「日本国憲法改正草案」発表／「改正草案」は公明党に配慮した／民党の改正草案は中身が熟していない

  政権再奪取で改憲挑戦／「変えられない憲法」の壁／「憲法九十六条」誕生の謎／九十六条先行改正は裏口入学／まずいた九十六条先行改正／安倍のもう一つの誤算／一三年の参院選で自民圧勝

  岸譲りの「対等の日米関係」／内閣法制局が憲法解釈を主導／憲法解釈は変更できるのか／テロ対策特措法の成立／今や自公関係は生命維持装置／「最高責任者は私」と安倍答弁／「オバマの確約」という援軍／最大の壁は国民世論／解釈変更と憲法改正の関係／公明党との合意を優先／自公の「薄氷の合意」

  「一石六鳥」の戦略／胸に刻んだ二つの「失敗の教訓」／増税延期とアベノミクスの成否／改憲は歴史的チャレンジ／法学者が「安保法案は憲法違反」／改憲にらんだ二段構え作戦／真夏の五十四日間の攻防

  自公と改憲支持勢力で／党以来の三本柱／「ドリームチーム」のキャプテン／阪都構想と官邸介入の影／「負けは負け」と橋下引退／橋下維新の改憲原案／「小さな政府」を志向／統治機構改革にゼロ回答

  衆参同日選が可能な七月十日／「同日選は与党大勝」が定説化／法の下の平等と一票の重み／院選二連勝が必須／「安倍による安倍のための同日選」に／再延期はしない」は公約違反／権力の握り方と使い方／熊本地震で同日選見送り／官房長官がブレーキを

  「無選挙の二年二ヵ月」で改憲挑戦／「幸運の十二月総選挙」を仕掛けるか／改憲総選挙」か「もう一つの同日選」か／法問題は自公連立合意の枠外／維新との憲法観の相違／拒否反応が強い「九条改正」／直接投票と民主主義の関係／「全面改正不可」採用の狙い／憲首相の「憲法隠し」／安倍改憲案と自民党の「改正草案」／「実を捨てて名を取る」か／民意の壁」を越えられるか

  憲法をめぐる動き（年表）／憲法審査会・会長／自由民主党憲法改正推進本部・本部長／自由民主党・公明党連立政権合意／各党の憲法政策（自民党・民進党・公明党・日本共産党・日本維新の会）

東日本大震災発生時の「菅内閣閣僚名簿」（2011年3月11日）
政権運営が行き詰まりを見せる中、日本観測史上最大の大地震が発生 ／ トリプル被害を受け、国民は「挙国一致体制」を望んだが…… ／ 1時間以上も遅れてようやく「原子力緊急事態宣言」が発令 ／ 全交流電源喪失の報告直後から、史上最悪レベルの原発事故の可能性を認識 ／ 現地視察をパフォーマンスと疑う人もいたが、ベントの後押しが目的だった ／ 東電本店へ乗り込み、「撤退はありえない」「命を懸けろ」と絶叫 ／ 菅が東電できちんと話ができたのは、たった二人だけだった ／ 日本政府の迷走を、アメリカ政府はイライラしながら見守っていた ／ 避難指示20キロの日本に対し、アメリカ政府は80キロ。深刻さが全然違った ／ 連鎖爆発が起こると、首都圏まで避難勧告という瀬戸際に ／ 谷垣・自民に大連立を持ちかけるも不発に終わる ／ 亀井静香を介しての自民協力要請も実らず、「菅降ろし」の動きへ ／ 突如、浜岡原発停止を発表し、「脱原発」で延命を図る ／ 浜岡停止が評価されるも、政権の「死に体」は誰の目にも明らかだった ／ 首相退陣の３条件のめどが立ち、「辞めない首相」も年貢を納める

関東大震災発生時の山本内閣閣僚名簿（1923年9月2日）
組閣前の政治空白時にマグニチュード7.9の巨大地震が発生 ／ 現職首相の病死を受け、「汚職首相」の汚名を背負った山本権兵衛が再登板 ／ 組閣が難航する中、「大風呂敷」と呼ばれた後藤新平は内務大臣を受諾 ／ 復興のカギを握る蔵相を、日銀総裁の井上準之助に依頼 ／ 日本で初めてモラトリアムを実施 ／ 震災手形など日本経済にツケを残したが、井上蔵相の手腕が光る ／ 後藤内相は復興費用として30億円を要求するが…… ／ 被災地を買い上げ、東京を近代都市に大改造するプランを提示 ／ 財政事情により、復興計画案は縮小を余儀なくされる ／ 復興計画案は優れていたが、後藤は政治を動かす力量と手法に問題があった ／ 摂政宮狙撃事件が起こり、内閣総辞職。画期的な後藤構想は大きく後退

阪神・淡路大震災発生時の「村山内閣閣僚名簿」（1995年1月17日）
首相への第一報はNHKの朝のニュース。被害状況を把握したのは正午過ぎ ／ 震災当日、右派が新会派結成の予定。地震がなければ社会党は分裂していた ／ 初動の遅れを批判されるが、実は大渋滞で陸上自衛隊が動けなかった!? ／ 初動のもたつきは政府の情報伝達システムの未整備が原因 ／ 行動派の小里を専任大臣に起用し、大胆に権限を与えたことが功を奏する ／ トップは結果責任だけを取る姿勢を打ち出したのは賢明だった

ニクソン・ショック発生時の「佐藤内閣閣僚名簿」（1971年8月16日）
金とドルの交換停止で、当たり前だった固定相場が崩壊へ ／ 円切り上げに対する危機感が、経済界に充満し始める ／ 慎重な佐藤首相が、異例の速さで緊急閣僚協議会を開くが…… ／ 外為市場の閉鎖権限は、大蔵大臣の専管事項 ／ 円買い・ドル売りが続く中、為替市場対策は正念場に ／ 変動相場制への移行を決断するが、多大な為替差損に批判が噴出 ／ 為替管理体制を大きく左右した「外為のコブ」 ／ 天皇への内奏問題も、変動相場制への移行が遅れた一因か ／／ デノミの同時実施は、首相の一言で幻に終わる

第1次石油危機発生時の「田中角栄閣僚名簿」（1973年10月17日）
第四次中東戦争の勃発時、田中首相は外遊中だった ／ 狂乱インフレの中で石油ショックに遭遇した不運 ／ 田中首相が経済・財政政策を任せっ切りだった愛知蔵相が急死 ／ 持論の「日本列島改造論」を撤回してまでも、政敵・福田赳夫に蔵相を依頼 ／ 福田は総需要抑制路線を取り、短期決戦でインフレ退治に乗り出す ／ 石油危機打開のため、田中首相は「資源外交」を推進するが…… ／ 仇敵に経済・財政政策を任せた時点で、田中政権の寿命は見えていた

97年金融危機発生時の「橋本内閣閣僚名簿」（1997年11月17日）
「不倒神話」は呆気なく崩れ、拓銀、山一が相次いで経営破綻 ／ 拓銀整理で、金融不安が徐々に沈静化に向かうと思った矢先に…… ／ 負けん気の強い橋本首相が経済の見通しの非を認め、クリントン大統領に陳謝 ／ 経済危機の克服よりも自ら掲げる行革の仕上げを優先 ／ 景気後退が鮮明になる中、株価の下落が始まる ／ 「景気落ち込みは政治判断ミス」との声が噴出 ／ 財政構造改革という自縛のために遅れた政策転換 ／ 日経平均とにらめっこの「株価誘導」とも取れる発言が目立ち始める ／ 「橋本不況」と言われる中、参院選に大敗 ／ 「日本経済をどん底に陥れた首相」の烙印を押され、辞任へ

60年安保騒動発生時の「岸内閣閣僚名簿」（1960年6月19日）
日米安保改定をめぐって、デモ隊が国会まで乱入 ／ 闘争の目的が「安保反対」から「岸打倒」に ／ 「日米対等」の実現を目指して取り組んだ安保改定だった ／ 社会党も含め、多くの国民が対等な日米関係を望んでいると認識 ／ 大きな反対運動を念頭に、内閣改造人事に着手 ／ 社会党が「変心」。岸内閣との全面対決を打ち出す ／ 衆議院で強行採決し、新安保条約の自然承認を目指す ／ デモ激化で、アメリカ大統領の訪日延期を画策するが…… ／ 死者への政府声明が逆効果に ／ 治安出動を検討するも断念。正式に大統領来日延期を要請へ ／ 安全確保も難しい中、官邸での自然承認見届けを決意 ／ 執務室は岸と佐藤の二人に。デモ隊の官邸への投石が始まる ／ 首相退陣を迫り、自民党内の駆け引きが続く ／ 批准書交換を見届け、ついに退陣を表明

ダッカ・ハイジャック事件発生時の「福田内閣閣僚名簿」（1977年9月28日）
日本赤軍が日航機をインド上空でハイジャック ／ 総理が表面に立つのではなく、官房長官が対策本部長に ／ 「こんな大変なときに、総理は何をしているのか」 ／ 過去の事例を参考にするが、結論は出ず ／ 「処刑」開始時刻の直前、やむなく釈放を決断 ／ 今回の措置が違法ではないことの釈明に追われる ／ バングラデシュでクーデター発生。離陸した乗っ取り機はアルジェリアへ ／ 世界では「指導者失格」のレッテルを貼られるも、国民は人命尊重の選択を支持

大韓航空機撃墜事件発生時の「中曽根内閣閣僚名簿」（1983年9月1日）
撃墜の情報は、防衛庁からではなく内閣調査室からだった ／ ソ連当局の回答待ちで、撃墜情報の公表には踏み切らず ／ 官房長官、外相が撃墜の可能性を表明 ／ 防衛庁の入手情報が、なぜか政府よりも先にアメリカへ ／ アメリカに先立って交信記録を公表。ついに、ソ連も撃墜を認める ／ 危機管理に長けた官房長官ゆえに事なきを得たが……

アメリカ同時多発テロ事件発生時の「小泉内閣閣僚名簿」（2001年9月11日）
同盟関係のアメリカへの直接攻撃は、日本政府にとっても非常事態 ／ 首相の反応は素早く、情報が錯綜する中で「焦らず確実に！」とたしなめる場面も ／ 異例のスピードで成立した「テロ特措法」 ／ 自衛隊の海外派遣などに消極的だった小泉首相が対米支援に傾斜 ／ 同時多発テロという非常事態に遭遇し、一気に路線転換を決意 ／ 集団的自衛権をめぐる解釈論議に対し、「常識的な対応」で乗り切る ／ 「素人外交」を逆手にとった上に、異例の立法手段で「成功の方程式」を生み出す

地下鉄サリン事件発生時の「村山内閣閣僚名簿」（1995年3月20日）
17年ぶりに特別指名手配の逃亡犯３人が相次いで逮捕 ／ 大震災に続き、社会党首相を無差別テロが襲う ／ 強制捜査から８日後、警察庁トップが狙われる ／ 破防法適用の是非で、社会党党首として苦しい立場に立たされる ／ 破防法適用を決意するが、公安調査庁の請求破棄にほっとする ／ オウムを名乗ったハイジャックが発生。「空港での解決」に腹をくくる ／ ハイジャック事件解決も「賞味期限切れ」と言われ、半年後に退陣へ