岸信介さんの「健康法」

 戦後の首相は東久邇稔彦さんから現在の安倍晋三首相まで、全部で33人だが、この中で病気が原因で政権の座を離れたのは、石橋湛山さん、池田勇人さん、大平正芳さん、小渕恵三さん、1回目の首相の安倍さんの5人だ。  石橋さんは風邪からの肺炎と脳梗塞、池田さんはがん、大平さんは心筋梗塞、小渕さんは脳梗塞、安倍さんは潰瘍性大腸炎だった。  安倍さんは1回目、2006(平成18)年9月26日に首相となり、約1年 […]

酒と政治家

  取材を通して日本の政治をウォッチするようになって42年になる。いろいろな政治家の生き方を見聞きしてきた。 1940年代から60年代前半にかけて活躍した大野伴睦(元自民党副総裁。元衆議院議長)という大物政治家がいた。1964(昭和39)年に73歳で人生を終えた。  死の直前、担当医が酒好きだった大野さんの最後の願いをかなえてやろうと思い、「ビールを一杯だけ」と許可を与えた。それを聞いた大野さん、 […]

「嵐を呼ぶ男」

「嵐を呼ぶ男」とからかわれる。石原裕次郎のような雨男でもないのに、講演の日、台風や集中豪雨、大雪、地震などによくぶつかるからだ。 2018年12月までで計 360回を超えた時事通信社の内外情勢調査会の講師は、1993年1月の北海道の帯広市と釧路市が皮切りだが、釧路沖地震の直後の猛吹雪の日だった。95年1月の阪神・淡路大震災の日も、京都市で講演の予定があった。 2000年9月、岡山市に向かう日の朝、 […]

謎だらけのミステリー路線

 東武鉄道の東上線の沿線に移り住んだのは1977年の秋だから、まる41年になる。最初、朝霞台駅から徒歩10分の賃貸マンションにいて、2年後に現在の霞ケ関に引っ越した。 よその沿線と比べて、特に自慢のタネもない代わりに、我慢ならぬというほどの不満もない。サイタマでダサイと言われれば、確かに、という気もする。 だが、東京郊外で、適度に田舎の景色が残っていて、池袋までの往復も、林あり畑あり川ありで、毎日 […]

宮尾登美子さんのこと

 『櫂』『一弦の琴』『鬼龍院花子の生涯』『天璋院篤姫』などの作品で知られた作家の宮尾登美子さん(1926年4月-2014年12月)は、私の同郷の大先輩である。 初めてお会いしたのは、今から35年余り前、1983年7月の暑い日差しの日だった。月刊『文藝春秋』記者だった37歳の私は、取材で東京都狛江市のお宅を訪問した。 『文藝春秋』が旧満洲からの引き揚げ体験の特集を組むことになり、思い出話を聞いてくる […]